事業をスタートしたきっかけを教えてください
当時はインバウンドが進み、京都に民泊が増えていたのですが、清掃業者は少ない状況でした。そこで元々ハウスクリーニング出身の人が何人かいたので、清掃業なら勝機があるのではないかと思い清掃事業を始めました。
事業自体は今年で3期目(3年目)を迎えるのですが、株式会社として法人化したのは今年の春になります。
スタートしてすぐに民泊を50軒くらい集中的にやり、昨年は120~130軒くらいまで案件が増えました。
元々チームで業務を行っているため、クオリティ面はもちろん、他社とは違う視点で掃除していった結果、他社からの乗り換えだけでなく、紹介が紹介を生み、おかげさまで2年目以降は一切営業をせずに案件が増えています。
民泊を専門に行っているのですか?
スタート当初はそうでした。完全に民泊特化でワンルームや一軒家がメイン。けれど1年前の夏くらいに民泊新法が話題になり、きっと新法施工後の1年後には民泊は減るだろうと考え、徐々に1棟ホテルなどの案件にスライドしていきました。
今も民泊物件はありますが、簡易宿所の町家の一軒家とかが少しあるほどで、1棟ホテルの仕事が圧倒的に多くなっています。
サービス名の由来を教えてください
この事業を始めるにあたり一番重要視したのは、仕事をいっぱい取ること。せっかくやるからには中途半端にやりたくなかったですからね。そのためサービス名は、覚えやすく調べやすい名前にしました。
“ナントカドットコム”という名前って世の中に色々あるじゃないですか。日本人が結構好きな響きですし、覚えてもらいやすい!むしろ難しくかっこいい名前をつけても、覚えてもらえないと思ったので。
ズバリ御社の強みは何ですか?
フットワークというか、連絡や対応の早さは他より圧倒的に自信がありますね。僕自身ずっと京都に住んでいますし、京都の中心に会社もあるので、いつでも動ける体制になっています。
例えば、「今日来てほしい」とお客さんから言われれば対応しますし、不備があった時もすぐに再清掃に行けるので、そういう対応の早さは負けてないと思います。
それに人材の多さも強みですね。現在登録だけで34人が在籍していますが、求人をかけることなく、知り合いの知り合いという繋がりで増えていっています。
身内のように距離が近いスタッフばかりで、「今日ちょっと来てくれへん?」と友達に頼む感覚でお願いが出来るため、今まで清掃漏れやお断りした日は一度もありませんね。
それにうちはクオリティに絶対の自信があり、小さい物件でも2人以上の複数でしっかり行き届くようにしています。その結果、今は順調に物件数が増えていっていますね。
どんなスタッフさんが在籍しているのですか?
20代後半が中心で、特に昼間のホテル担当は、保育園や小学生のお子さんを持つ主婦ばかりです。ホテルの清掃はだいたい10~15時で、保育園・幼稚園の送り迎えの間にできるという点から、うまく時間にハマっているんです。
一人のママさんが働きだしたら、その周りのママ友が仲間になり、またそのママ友が他のママ友を呼ぶ…という風にスタッフが増えていきましてね。
日頃からご家庭で掃除をしている方が多いので、クオリティの高さも担保できています。それに物件ごとに必ずチェッカーがいて、ダブル・トリプルチェックで漏れのないようやっています。一人で物件に行ってサラっと終わらせるようなスタイルではないので、クレームが少ないことが自慢ですね。
正直、京都の清掃会社は足りていますか?
そこは僕も疑問に思っているところですが、この夏に一気に問い合わせが増えていることを考えると、足りてないのかもしれません。そこには、民泊専門でやっていた清掃会社が相次いでなくなっているという背景があります。
うちも以前はワンルームなど民泊を70~80軒やっていましたが、新法施行を境に一気に無くなりましたし、今は合法民泊をやっている清掃業者だけが残っていると聞いています。これによりインターネットで出てくるような限られた清掃業者に問い合わせが殺到しているのかと。
インターネットで探す方が増えているで、うちも入りやすいホームページにしてもらえるよう頼んで作っています。お客さんは内容も細かく見られるので、見やすさとわかりやすさに注力して、気軽に問い合わせしやすいようにしていますね。
驚いたのは、民泊適正管理主任者の資格証を掲載してから問い合わせが増えたこと。
“ちゃんと仕事します”と上辺で言っても他社と変わらないですし、事業において決して必要なものではありませんが、これにより少しでも誠意が伝わればと思った結果が功を奏しましたね。
事業のやりがいや面白さを教えてください
清掃はゲストからの意見が直接的に来る仕事です。
例えば、他の民泊サイトでは6種類のレビューがあり、一番重要視されるのがクリーニングの部分と言われています。ですから担当物件のレビューが「★3.5から★5まで評価が上がった」「1~2年ずっと★5を保っている」という結果が僕たちの直接的な評価に繋がっているので、やりがいに感じますね。
その反面、少しのミスが評価を下げる要因にもなるので、決して嘘をつけませんし手を抜けません。
ホストさんからも直接感謝の言葉を頂くことも多いですが、何より新しいお客さんを“ご紹介”頂けることが一番の評価となっています。
仕事において大変な部分はどんなところですか?
率直に、物件の使い方が酷い時ですね。中には通常1時間で終わるところが2~3時間かかってしまうことも。そういう時はスタッフ数名が応援に行き対応しています。
逆にめちゃくちゃきれいな時もあるので、ゲストさんによって清掃のレベルが全く異なってきます。
今後の目標について教えてください
今年の春に法人化したので、せっかくやるなら、京都の清掃会社の物件数と部屋数のトップを走りたいですね。
今のところ1年で約300室になるので、500室くらいを抱えられるようになりたいです。
現在、大阪にも支店がありますが、これも紹介で案件を頂いているものばかり。僕らは価格ではなくクオリティやオペレーションで勝負をしているので、今後も期待以上のサービスを提供し続けていき、他社との差別化を図っていきたいと思います。
また京都・大阪以外にも、福岡や沖縄など拠点を増やすことも考えています。ノウハウはあるので、あとは人さえいれば他エリアもできるのかと。ただ覚悟は必要ですけどね。
これから民泊事業を始める方へメッセージ
ホストや清掃事業を始めるにも、以前より厳しい状況になったのは間違いないです。ですから覚悟をもってやらないといけないと思います。
“たかだか清掃”と言って始める人もいますが、実はそんなに簡単じゃなく、ゲストさんと直に評価されるので責任が伴ってくる仕事です。その反面、喜んでいただけると倍のようにやりがいが返ってくので、インバウンドに携わりたい方は、ホストや裏方の清掃など自分に合った方法を選んでほしいと思います。
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