2018/08/28

大阪の民泊プレイヤー事例 06:ホステル

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取材協力:HOSTEL 64 Osaka(ホステルロクヨンオオサカ) 広報担当 島林様

宿泊事業を始めたきっかけを教えてください

まずこのホステルは、リノベーションを手掛けている株式会社アートアンドクラフトという建築設計事務所が運営しています。

元々代表やスタッフに旅行好きが多く、世界中を旅している中で、建築やデザインなど自分たちが泊まりたいと思う宿が日本や大阪にないことや、あったとしても宿泊費用が嵩んでしまうなど、選択肢の少なさを感じていました。

そこで、無いのであれば自分たちで作ってしまおうと、2010年にこのホステルを開業しました。

2010年当時はかなり先駆け的な試みですよね。運営のノウハウはあったのですか?

いいえ。そのため開業当初は、既に大阪でゲストハウスを営んでいた方に運営面でアドバイスをもらうなどサポートしていただき、少しずつ知識やノウハウを蓄積していきました。

今は開業当時に比べて個性的な宿が増えましたし、民泊といった宿泊施設の選択肢が広がっているので嬉しいですね。

ホステル名の由来を教えてください

64」という数字は、このビルが建てられた1964年を指しています。元々は工具メーカーのオフィスビル兼従業員の寄宿舎として使われていた建物をリノベーションしました。

またホステルという言葉が当時まだ浸透していなかったため、広まったらいいなという想いもあり、「HOSTEL 64 Osaka」と名付けられました。

何名でホステルを運営しているのですか?

このホステルには、フロントスタッフやハウスキーピングスタッフ等、合わせて10人程が勤務しています。私自身も広報やマネジメント業務を行いながらフロントにも入りますので、ゲストと接する機会も多いです。

どんな方が利用されるのですか?

その年や時期にもよりますが、欧米やアジア圏など海外の方が8割前後を占めています。

お一人様からグループ、ファミリー、カップルなど様々な方が利用していて、海外の方だと23泊での利用が多く、長ければ最長2週間いらっしゃる方も。

ロクヨンならではの強みを教えてください

やはり古いものと新しいものが混ざり合っているこの空間です。

建物自体も元々こだわりをもって作られたようなので、なるべくそれを残しつつも、新しいものと混ざり合うようなハイブリッドな内装デザインが好評です。

部屋タイプもドミトリータイプに和室のツイン、洋室のダブル、34名で使える広めな部屋など様々で、部屋ごとに調度品や家具、壁紙なども違うので、いろんな雰囲気を楽しむことができます。

やはり古い建物をリノベーションしている以上、不便と感じられる部分もあるかもしれませんが、でもそれも含め、この雰囲気を気に入ってくださる方が毎年リピートしてくださることは、当ホステルならではのことなのかなと思っています。

またローカルな大阪を楽しみたいゲストに大好評な、スタッフの観光案内やイベント情報も大きな強みです。

やはり和室は海外の方に人気ですか?

旅館などで畳の部屋で寝る体験をしたいと思うと、お料理もついて、どうしても高くなってしまいますが、当ホステルでは気軽に体験できるので人気ですね。

布団も厚みのあるマットレスタイプを採用し、快適さや寝心地の良さも工夫しています。

ミニバーや各種イベントについて教えてください

ホステル内にはゲストはもちろん、近隣の方などどなたでも利用できるカフェバーがあります。

営業時間は夜11時までですが、コーヒーやお酒、地ビールを片手にゆっくり過ごされる方や、お仕事をされる方、時にはゲストと交流される方もいらっしゃいます。

イベントは不定期で開催しており、内容もスタッフが企画しています。例えば、毎年恒例の「浴衣ナイト」は、地元のアンティークの着物屋さんに協力していただき、予約なしで着付けまでしてもらえます。周りでイベントが多く開催されている日に設定しているので、ただ着るだけじゃなく、夜市や盆踊り大会などに出かけて、実際にローカルな体験をしてもらえるのも魅力なのかなと。スタッフも一緒に参加しますし、私もほぼ毎年浴衣を着ていますよ!

大阪に住んでいれば泊まる必要もないですし、カフェをやっていることを知らない、という方も多くいます。でも、行ってみたいけど機会がないという話を聞いたりもするので、イベントを通してどういうところかを知ってほしいですし、遠方のお知り合いの方などが来阪される際に紹介してもらえたらとても嬉しいです。

どんなところにこの仕事の面白さを感じますか?

フロントに立っていて、ゲストに観光や食事処の質問をされる際に、「あなたはいつもどこに行くの?」と聞かれます。そんな時はこのゲストがどういうものを望んでいるのか、話を聞きながら自分の記憶を探り、ここだ!という所を提案します。ゲストが帰ってきて「めっちゃ楽しかった、よかった」とわざわざ言いに来てくれた時は、こちらも本当に嬉しくなりますね。

私たちのような大阪に住む人が普段行くところ、楽しいと思うことを体験したいと思っている旅行者も多く、英語で書かれたものがあまりなかったので、開業5周年の時に、スタッフがオススメするローカルスポットを載せた地図「HANGOUT 64 Osaka(※HPにも掲載)を作りました。ゲストに好評なので作ってよかったです。

それに限らず、フロントスタッフとして働いていると、ありがとうという声がダイレクトに聞け、大阪観光やホステルでの滞在を楽しんでくれたことが直に伝わるので、すごくやりがいを感じますね。

仕事において大変な部分はありますか?

オープンから8年になりますが、インバウンドや宿泊事業に関する状況が目まぐるしく変わっているので、その時々に応じた運営や販促を考えなければなりません。

開業の翌年には東日本大震災があるなど、海外の方が日本に来にくい状況でしたが、少しずつ盛り返してきて、徐々にインバウンドが増え、最近では民泊も含め宿泊施設が急増してと毎年状況が変わっているので、「これをしておけば大丈夫」というものがありません。

そのためリピーターさんや新規の方にこのホステルに泊まりたいと選んでもらうために常に考える必要があるのは大変ですが、これもまた面白さになっています。

今後の目標について教えてください

最近はデザインを意識されている宿も増えており、旅行者の選択肢が広がっていることは良いことですので、切磋琢磨してやっていきたいです。時代の変化と共にやり方を変えつつも、譲れない部分は大切にして、少しずつ進化していけたらと思います。

また数年前には沖縄に「SPICE MOTEL OKINAWA」という姉妹店がOPENしましたし、今後は民泊事業もお手伝いするなど、宿泊事業で多様なスタイルを提案していきたいですね。

これから事業を始める方へメッセージ

個性溢れる魅力的な宿泊施設がたくさんできることで「こういう宿もあったんだ!」と旅行者の方々に知ってもらい、日本や大阪に再訪してもらえるような状況が作れたらいいなと思います。そして宿泊市場や日本観光を盛り上げていけたらいいですね。

<HOSTEL 64 Osaka概要>
住所:大阪市西区新町3-11-20
アクセス:地下鉄千日前線「西長堀駅」「阿波座駅」より徒歩5分
運営:株式会社アートアンドクラフト
CHECK-IN:15:00~23:00/CHECK-OUT:12:00

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