2018/09/26

沖縄の民泊プレイヤー事例 04:ゲストハウス

取材協力:ネクストテイメントホステル那覇 オーナー 大宜味様

宿泊事業を始めたきっかけを教えてください

今のゲストハウスを運営する前、実は学生時代に仲間と2年間ほど1つのゲストハウスを運営していました。

当時、知り合いが持っていたモーテルが3年間ぐらい運用されていないことから、僕にやらせてほしいとお願いしたことがはじまりです。

その後2年間そのゲストハウスは続いたのですが、運営が厳しくなり閉店することに。そこで2016年に2号店というカタチで「ネクストテイメントホステル那覇」をオープンしました。

みんなでBBQしたり会話したりしていた1号店と比べ、現在運営している2号店は、交流がなくても僕らの作った空間を楽しんでもらえるような、全く異なるコンセプトにしています。

理由として、1号店の場所は少し田舎だったのですが、2号店は那覇市で人が多いこと。貸し切りで自分たちだけで楽しめる空間をつくりました。

どんな空間を作ったのですか?

うちのゲストハウスは90㎡・寝室3部屋の広さがある一軒家タイプなのですが、広いワンフロアを自由に利用できるんです。

そういった中で例えば、寝室のところに本棚を作り、本に囲まれた部屋を作ったり、芸術大学の学生に絵を描いていただいたり、その施設自体が楽しめるような環境を作っています。

ゲストハウス名の由来を教えてください

閉店した1号店からですが、次のエンターテインメントをつくるというところから名付けました。

どんな方が利用されるのですか?

国内の方ももちろんいますが、ゲストさんの6割は海外の方ですね。台湾、韓国のアジア圏の方が多くいます。やはりLCCで安く沖縄に来られるので年々増えています。

どのような運営をされているのですか?

施設は無人で行っているため、お客さんと接する機会はお金の受け渡し時や施設案内の時くらい。こうした施設運営にしたのも、長く続けられる営業を目指しているからです。

正直、お金の受け渡しなどで発生する「待ち時間」というのが最もコストが掛かる部分。でもそこを簡略化することで、1020年後にも残る場所を作ることを目標としています。やっぱり1度来たお客さんが5年後に来た時に、そこにゲストハウスがないという状況はありえないと思いますからね。

お客さんがまた帰りたい場所にするための工夫はありますか?

例えば、一度来ていただいたお客さんに、また来てくださいと連絡したり、来た時にドリンクを差し上げたり。

あとはグループや家族連れなどお客さんに合わせ、来る前にメールで事前に沖縄の情報をお伝えしたりしています。やっぱり沖縄のことわかんないと思うから嬉しいじゃないですか。

旅行となると行き先は自分たちで調べなきゃいけないですが、WEBに載っている情報ってありすぎてどれがいいのかわからないと思うんです。

そこであまり知られてない、地元ならではのスポットをちょこっとだけ教えたりすると一番喜ばれるんですよ。こういった地道な努力が実を結んでいますね。

どんなところにこの仕事の面白さを感じますか?

ゲストハウスの面白さは、1号店の経験からやはりお客さんと接することができる面だと思います。お客さんから「来てよかった」という感想がもらえると嬉しいですし、知らないことを話すことで色々と勉強になりますからね。それに日本全国、世界に友達が出来るのも魅力です。

仕事において大変な部分はありますか?

仕事面では、他で働いている方に比べて2倍くらいは働かなきゃいけないという部分があります。そこは辛いですが、その分いろんな人とつながれるという部分はすごく強いと思います。

今後の目標について教えてください

僕は宿泊施設が増えてきたのに、潰れる宿泊施設が多いのは、おかしいと思うんです。だからオーナーさんが続けられる仕組みを作りつつ、僕が学んだことを伝えられるような体制づくりに今は力を入れています。

やはり年々宿泊施設が増えているのと、運営費や清掃費などのコストが結構掛かること、あとお客さんを待つ拘束時間という面で、なかなか続けていくことが難しいというオーナーさんは多くいます。

そこを少しでも改善出来たらいいなと思い、僕自身でゲストハウスを運営しつつも、他の施設の運営代行や清掃をお手伝いし、オーナーさんの負担をフォローしてあげることを考えています。

最近ではシステムの開発もやっていまして、チェックインのシステムを自社で作っています。システムはまだ運用段階ですが、3施設に導入していて、これからリリース予定です。

こうしてオーナーさんが長く宿泊施設を続けられるよう、今後もサポートをしていきます。

これから事業を始める方へメッセージ

僕は一回作った施設は何年後も残すことが大事だと思っているので、そういう心構えでやってほしいと思います。また、誰でもできる世界になるべきだし、どんどん増えてほしいなと思います。

もちろん大変な部分もありますが、そんなきつく考えなくていいと思います。大事なのは、どこに楽しみを見つけ、その楽しみを増やしていくことなんじゃないかなと。そうすれば自ずとやるべきことが見えてきます。

全力でお客さんを楽しませるために~と構えると重たいじゃないですか。それより楽しいことを見つける。

僕の場合は、お部屋をちょっと模様替えしたら喜んでくれるのかなとか考えたりしています。些細なことでも面白さを見つけ出し、やりがいに変えていく。それならきつくもないし重くもないんですよ。

<ネクストテイメントホステル那覇概要> 住所:沖縄県那覇市牧志3-1-39 新城ビル2アクセス:ゆいレール「牧志駅」より徒歩5CHECK-IN16:0023:30/CHECK-OUT1100

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