2018/06/20

福岡の民泊プレイヤー事例 04:民泊運営代行

取材協力:Airb Agent(株式会社リクリエ) 運営・管理・マーケティング担当 徳永様

運営代行事業をスタートしたきっかけとは?

2016年の設立当時から、福岡は宿泊施設が足りていないと言われており、そこに対して何か救済ができればと思ったのが事業スタートのきっかけでした。

もちろんビジネスチャンスという面もありましたが、泊まれないと困っている人たちや、年々増えてきているインバウンド需要の解決策が提案できればなと思いスタートしました。

代表は運営代行の知識やノウハウがなかったのですが、立ち上げメンバーのうちの2人が前職で民泊の運用代行をしていた経験から徐々に事業基盤をつくっていきました。

設立時は何名でスタートしたのですか?

社員2名、アルバイト3名の計5名ですね。私もスタートメンバーとして当時はアルバイトで入社しましたが、今は社員になり管理から運営、マーケティング、市場調査、値段の設定と幅広い業務を任されています。従業員も2年で10名になり順調に事業が大きくなっていますね。

社名の由来を教えてください

サービス名はAirb Agent(エアビーエージェント)ですが、社名であるリクリエは、「リ・クリエイト」の意味。九州の中でも特に福岡は、古民家などの空き家問題がひどく進んでいて、古民家の再生など今ある日本の資源に新しい価値を与えられればというところから名付けられました。当時から全国的に空き家が増えているという情報はありましたし、今はもっと進んでいるはずです。

着実に事業拡大している御社の強みは何ですか?

個人でも運用できるタイプのホテルを提案していることが強みです。空き家問題に関連していて、実は最近、賃貸経営をされたいという方が減っています。

新築で賃貸物件を今から建てて、本当に満室になるのか?利回りはどれくらいになるのか?という疑問に加え、年々人口が減っているという問題もあり、なかなか踏み込めない状況なことは事実。それに対し、私たちは宿泊業ならどうかと提案しています。

インバウンドの訪日外国人が増え、明らかに宿泊施設が足りていないからこそ、賃貸物件やアパート運用ではなく、宿泊施設を建て土地の有効活用をしませんか?と。とはいえ今まではホテルを建てましょうとなれば何億円と費用が掛かるため、ほとんど個人でやろうという発想はありませんでした。

でもアパートメントタイプのホテルなら、資金面のハードルが低いため踏み込みやすく、なおかつ土地の有効活用できる。それが年々施設が増えていっている要因なのかと思います。

今どれくらいの管理物件をお持ちなのですか?

現在当社では10施設を運用していまして、今年はさらに7施設増える予定です。民泊新法が施行されるとなった時から案件が増えましたね。

だからホテルや簡易宿所に切り替えていくオーナーが多く、話が一気に舞い込できています。今年オープンする7施設はもう完成間近。

これからもっと増えていくと予想されるので、今年はちょっとビックリするくらいのスピードで大きくなっていますね。ですから今は施設で働くスタッフの採用を含め、オープン準備がとても忙しいです。

お客様はどんな方がいるのですか?

地主さんが全体の6~7割、残りが企業の経営者などですね。企業様は民泊・宿泊業に関わっている方はほとんどおらず、投資目的が中心。 やはり感度が高くいち早く情報をキャッチしている方々なので、何か投資をすると考えた時に他のものと比べて選んでくれる方が多いですね。 当社は九州だけでなく西日本全域で事業をしているので、福岡はもちろん、長崎や大分、広島と各地にお客様がいます。

この仕事の面白さや印象的な仕事はありますか?

まず面白さでいうと、マーケティングから提案まで全てに関われることですね。家具の配置とかインテリアをどういったものにするか、立地はどこがいいのかなど、最初の提案から入ることができますし、オープンして3ヶ月位運用して、売上報告ができた時が一番嬉しくて楽しい時です。 印象的だった事といえば、下馬評でみんなが無理だろうと言っていた施設を担当し、結果的に目標を大幅に超えることができたこと。自身の頑張りが数字に表れるからやりがいがありますし、気持ちいい瞬間でしたね。

大変だったことや悩みはありますか?

代行業務なのでオーナーはもちろん、清掃、管理、運用と色んな業者さんと関わるため、すべてのお客様に対し最低コストで出せていないことですね。 本当はもっと安く出せるのに出せないことが悔しい。それぞれの利益を計算して平等に出さなければとなると難しい部分ではありますし、これは今後も続く課題でもあります。 ですからコストで賄えない分、フォロー体制を充実させ、良い関係性を築いていけたらと考えています。

今後の目標について教えてください

細かい運用形態に関しては、色々な中間コストの削減。無人化やAI、IoTの導入で、とにかくコストを抑えてお客様に提供したいと考えています。 大きな目標としては、現状、価値がないと思われている空き家や土地、その他財産となりえるものに新しいカタチで価値を与えていければと思っています。宿泊業だけに限らず、新しい発想で別の角度から見た時に価値があるという風に作り出していければと。その想いは、会社全体で設立当時から振れていないですし、そこを軸にすべてが広がっていますね。 また事業エリアも、名古屋まで広がる予定は決まっており、西は沖縄も視野に入れています。投資目的などニーズは増えていますからね。ただ、東京へ進出する予定はありません。東京に勝つというのが目標なので。私たちのことを脅威に感じて頂ければと思います(笑)

これから民泊事業を始める方へメッセージ

みんなで外国に誇れるものを作っていきたいですね。何か日本というものをPRでき、ブランド力が上がるようなサービスを提供できればいいなと。

サービスやホスピタリティなど世界に誇れる「ジャパンブランド」を一丸となって提供して市場が活性化したいですね。

<株式会社リクリエ概要> 住所:福岡県福岡市博多区博多駅前4-3-22 産恵ビル8F 代表取締役:中西 孝行 電話:092-292-2431 営業時間:9:00~22:00

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