2018/06/19

一般的な住宅と何が違うの?民泊新法の「届出住宅」について

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民泊新法では、一定の基準を満たす住宅について従来よりも簡単な届出をすることで合法的に民泊運営ができます。そして、この届出を行う住宅のことを「届出住宅」と呼びます。

民泊新法における「住宅」とはどのようなもので、一定の基準とはどのような内容かご存知でしょうか?

この届出住宅は「住宅」でありながら、住宅宿泊事業を行う宿泊施設であるため、私たちが日常生活を送っているような一般的に思い浮かべる住宅とは定義が異なります。

民泊新法の届出の際や民泊の運営においても、届出住宅について正しく理解していることは欠かせません。
それでは、民泊新法における届出住宅とは一体どのようなものなのか確認していきましょう。

民泊新法の届出住宅とは?

まず、民泊新法で対象となる「住宅」について確認していきましょう。
住宅宿泊事業を実施することができる「住宅」は、[1] 設備要件[2] 居住要件を満たしていることが必要とされています。

[1] 設置要件とは、「台所」「浴室」「便所」「洗面設備」の4つの設備が備えられていることです。

これは必ずしも1棟の建物内に設けられている必要なく、同一の敷地内の建物や各建物に設けられた設備が使用可能な状態であれば可とされています。ただし、届出住宅に設置されているものではなく、近隣の公衆浴場や公衆トイレ等で代替することはできません。

[2] 居住要件とは、以下3つの条件のいずれかに該当するものとされます。

現に人の生活の本拠として使用されている家屋・・・短期的ではなく、継続して生活が営まれていること
入居者の募集が行われている家屋・・・分譲または賃貸の形態で、居住用住宅として入居者の募集が行われていること
随時所有者などの居住の用に供されている家屋・・・別荘やセカンドハウスなど、生活の本拠としては使用されていないが、その所有者等により随時居住利用されているもの(少なくとも年1回以上は使用している家屋であり、居住といえる使用履歴が一切ない民泊専用の新築投資用マンションは、これに該当しません。)

以上、[1] 設備要件と[2] 居住要件を満たしている物件であれば、一戸建ての物件はもちろん、共同住宅であるマンションやアパートを利用することも可能です。

事前に必ず確認!届出住宅で注意すべき2つのポイント

上記の条件だけであれば「一般的な住宅」と然程変わりませんが、ここから「届出住宅」として届出をするために必ず確認しなければならない2つの大切なポイントをお伝えします。

(1) 届出住宅に定められる消防設備の設置が可能な物件か?
(2) 賃貸物件やマンションなどの共同住宅を利用する場合、その物件の所有者やマンション規約において民泊が許容されている物件か?

この2つのポイントが、届出をする際に必ず確認しなければならない大切なポイントになります。
では、それぞれについて確認していきましょう。

(1) 届出住宅に定められる消防設備の設置が可能な物件か?について、民泊新法における届出住宅は消防法令上で「特定防火対象物」にあたり、ホテルや旅館と同等の消防設備が必要になります。

この「特定防火対象物」は消防法令上で最も厳しい設置条件とされており、一般的な一戸建ての住宅などには設置されていないような自動火災報知器や誘導灯などの消防設備を必ず設置しなければなりません。要は、民泊新法で届出を行うために、新たに消防設備を設置する必要が出てくるということです。
ただし、届出住宅が特定防火対象物にあたらないケースもあります。
この民泊新法の消防設備については、こちらの記事「届出住宅の消防設備は何が必要?民泊新法の消防設備について」で詳しく解説していますので併せてご確認ください。

(2) 賃貸物件やマンションなどの共同住宅を利用する場合、その物件の所有者やマンション規約において民泊が許容されている物件か?
これについては、要するに、民泊で利用する物件が自分のものでない場合には、その物件の所有者や物件について定められている規約で民泊が許容されているのか確認しなければならないということです。

マンションなどの共同住宅であればマンション規約やマンション管理組合において確認すること、賃借や転借している物件であれば賃貸人や転借人から民泊として利用することの承諾を得ることが必須です。
民泊新法の届出の際には、それらが証明できる書類の写しが添付書類として提出が必要となりますので、個人の判断だけでは住宅宿泊事業を行うことはできません。

届出住宅の添付書類についてはこちらの記事「民泊新法届出に必要な添付書類とは?」で解説していますので併せてご確認ください。

届出住宅に利用できる物件なのか?必ず確認しましょう。

いかがでしたでしょうか。届出住宅は、「住宅」と「宿泊施設」のそれぞれの要素を持ち合わせているものであり、一般的な住宅とは異なります。「住宅を利用して民泊を行う」ということは、住宅を宿泊施設として宿泊者を宿泊させることになりますので、安全のための消防設備の設置や民泊として利用する許可を得ることが必要になります。
住宅宿泊事業者として正しく届出を行うために、届出住宅について正しく理解しておきましょう。

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