2018/06/14

留守にしていい時間は2時間まで!?家主居住型で注意すべきポイント

民泊新法における民泊運営には、「家主居住型」と「家主不在型」の2つのタイプが存在します。 それぞれの特徴については、こちらの記事「「家主居住型」と「家主不在型」。民泊新法の2つのタイプとは」で解説しました。 この記事では、家主居住型民泊の特徴と注意点について確認していきます。

家主居住型民泊とは?

家主居住型民泊とは、民泊ホストが同じ住宅内に住んでおり、住宅の一部を宿泊者に貸し出す民泊スタイルです。家主居住型は「ホームステイ型」とも呼ばれるように、民泊ホストが住んでいる住宅にゲストを迎えるホームステイのような形を想像すると理解しやすいと思います。 家主居住型の特徴は、民泊ホストが居住している住宅を利用するスタイルであり、ゲストとの交流を楽しむことをメインに民泊運営を考えられている方に向いています。 家主居住型の民泊運営面における大きなメリットとしては、「消防設備の基準」と「住宅宿泊管理業務の委託」の2つが挙げられます。 1つ目の「消防設備」について、宿泊者が寝泊まりする宿泊室が50平方メートル以下であれば、届出住宅はホテルや旅館と同等に扱われる特定防火対象物ではなく、防火対象物として見なされます。これにより設置すべき消防設備基準のハードルが大きく下がります。 2つ目の「住宅宿泊管理業務の委託」については、家主居住型民泊で民泊ホストが届出住宅に「不在」となる時間が定められた時間内である場合には管理業務を委託する必要はないと定められています。 これら2点を踏まえると、家主不在型に比べて家主居住型の方が、圧倒的に届出のハードルが低いことがお分かりいただけると思います。

家主居住型で注意するべき、定められた「不在」の時間とは?

しかし、ここで家主居住型で注意しなければならないポイントがあります。 それは、民泊ホストが届出住宅に「不在」となる時間が定められているという点です。 この家主居住型に定められる「不在」の時間とは、生活必需品の購入等のために一時的に外出するといった「日常生活を営む上で通常行われる行為に要する時間」であり、具体的には原則1時間とされています。 ただし、生活必需品などの買い物のために、最寄りの店舗の位置や交通手段の状況などによって長時間に渡ることが想定される場合には、2時間程度までであれば許容範囲とされます。 つまりは、家主居住型民泊の場合、どんなに長くても2時間以上は家を不在することはできないということです。 例えば、夫婦で共働きのご家庭や仕事の関係で外出が多い方であれば、間違えなく日中2時間以上の不在が発生することが考えられます。 そして、不在の時間が2時間以上になる場合には、家主が滞在している住宅を利用した民泊スタイルでも「家主不在型」として見なされるため、非常用照明器具の設置工事が必要になることや、住宅宿泊管理業者へ管理業務を委託する必要が出てきます。(住宅宿泊事業者自身が住宅宿泊管理業者として登録を受けている場合には、住宅宿泊事業者が管理業務を行うことは可能です。) 家主居住型はホームステイのように気軽に行える民泊スタイルと想像しがちですが、この「不在の時間」によって必要な措置が異なってきますので注意しましょう。

家主居住型民泊を検討する方は、「不在の時間」に注意しましょう。

家主居住型民泊は、家主不在型民泊よりも比較的に簡単に手続きを済ませることが可能なので、外国人などのゲストとの交流をメインに民泊運営を検討されている方にはお勧めの民泊スタイルです。 しかし、上記で説明した「不在の時間」で必要な措置が大きく異なってきますので、ご自身のライフスタイルを考慮して選択するようにしましょう。 また、家主居住型と家主不在型については、こちらの記事「「家主居住型」と「家主不在型」。民泊新法の2つのタイプとは」でも解説しています。併せてご参考ください。

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