2018/06/21

民泊新法で民泊運営を始めたい人が、まず押さえたい重要な3つのポイント

いよいよ2018年6月15日の民泊新法施行目前。 民泊に注目が集まる今、民泊新法の届出を検討されている方も多いのではないでしょうか。 「民泊新法で今までよりも簡単に民泊運営ができるっていうけど・・・実際どうなの?」 「民泊新法についての情報が多すぎて、何から確認したら良いのかわからない」 こちらの記事では、民泊新法で民泊運営を始めたい人が、まず押さえたい重要な3つのポイントについて解説します。 まずは民泊新法の大きな特徴を理解して、民泊新法の届出を検討していきましょう。

民泊新法について、まず押さえたい重要な3つのポイントとは?

民泊新法の届出をする前に、民泊新法についてまず最初に押さえておきたい重要なポイントとは以下3つです。 [1] 民泊新法で届出が出来る住宅の条件 [2] 年間営業日数は180日以内に制限 [3] 住宅宿泊管理業務の委託 これら3つの内容は民泊新法の大きな特徴にあたります。 それでは、それぞれについて1つずつ確認していきましょう。

[1] 民泊新法で届出が出来る住宅の条件

民泊新法で届出ができる住宅には一定の条件が定められており、一般的な住宅とは異なります。 民泊新法で民泊を行うことができる物件は、「台所、トイレ、浴室、洗面設備を備えた「住宅」」に限られます。 そして、民泊新法における住宅の定義とは、以下のいずれかに当てはまることが条件です。 (1) 現に人の生活の本拠として使用されている家屋 (2) 入居者の募集が行われている家屋 (3) 随時所有者等の居住の用に供されている家屋 これらの条件に当てはまれば、一戸建てやマンションなどの共同住宅に問わず、届出を行うことが可能です。 しかし、ここで最も注意しなければならない点は、届出住宅における消防設備の設置条件です。 届出住宅は、消防法令上で最も設置基準が厳しいとされる、ホテルや旅館と同等の「特定防火対象物」にあたります。 「特定防火対象物」は、自動火災報知器や誘導灯など、一般的な住宅では設置されていないような消防設備の設置が必要となります。一定の条件下で届出住宅が「特定防火対象物」に当たらないケースもありますが、「特定防火対象物」として新たに消防設備の設置が必要になるケースがほとんどです。 消防設備の設置基準についてはこちらの記事「届出住宅の消防設備は何が必要?民泊新法の消防設備について」で解説しています。 届出住宅において、この消防設備の設置が大きなハードルになります。 ご自身が利用を考えている物件の消防設備はどうなっているのか?また、消防設備の設置など物件内部の改修ができるのか?について必ず確認しましょう。

[2] 年間営業日数は180日以内に制限

民泊新法では、年間営業日数は180日以内に制限にされます。この条件は民泊新法を利用する場合、家主居住型や家主不在型にかかわらず必ず適用される条件です。 民泊新法で営業日数が制限される主な理由としては、住宅宿泊事業法はあくまで「住宅」を利用して民泊運営を行うこととされているからです。「住宅」はホテルや旅館などの宿泊施設と違い、基本的には生活を営む場所であるという考え方であるため、1年中宿泊施設として利用するものではないという考え方です。 また、この民泊新法の営業日数のカウント方法については、宿泊数がそのまま営業日数としてカウントされる訳ではないので注意が必要です。 営業日数のカウント方法についてはこちらの記事「年間営業日数180日制限どう乗り越える!?民泊新法を上手に利用する方法」で解説していますので、併せてご確認ください。

[3] 住宅宿泊管理業務の委託

住宅宿泊事業者は、管理業務を住宅宿泊管理業者に委託することが義務付けられています。 ただし、民泊ホスト自身が住宅宿泊管理業者として管理業務を行う場合や、家主居住型民泊で不在になる時間が定められた時間内である場合には管理業務の委託は必要ないとされています。 「空き家を利用して民泊を考えている」といった一般的に多くの方が考えるような、家主が居住していない物件を利用して民泊を行うスタイルの場合には、物件の規模に限らず、管理業務を住宅宿泊管理業者に委託しなければならないケースがほとんどです。 一人で管理ができる規模の物件であっても、先述した管理業務の委託が必要にならない場合に当てはまらなければ、必ず管理業務の委託が必要になります。 そして、管理業務を委託する場合には、その委託の費用がかかってくるということも把握しておかなければなりません。住宅宿泊管理業務の委託については、こちらの記事「民泊新法における「住宅宿泊管理業者」とは」で解説していますので、併せてご確認ください。

住宅宿泊事業に関わる事業者として、責任を持って運営を行いましょう。

以上「民泊新法で民泊運営を始めたい人が、まず押さえたい重要な3つのポイント」として解説しましたが、これらは民泊新法の届出を検討する時にまず最低限に把握しておきたい事項ですので、届出を行う際にはご自身の民泊スタイルに併せて条件を詳細まで確認してください。 民泊新法は、合法民泊を行うための他の手段である旅館業法や特区民泊に比べれば、届出は比較的易しいものではあります。 しかし、民泊新法は健全な民泊サービスの普及を図るために制定されていますので、住宅宿泊事業に関わる者に対して相応の責任と義務が課せされているということを忘れずに。

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