和空 下寺町 宿泊体験

宿泊施設として、修行体験スペースとして、日本文化を体験

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和空 下寺町

和空下寺町が位置するのは大阪市天王寺区の下寺町、およそ80の寺院が密集する日本でも有数の寺町エリア。

そこに2017年4月23日、宿坊の魅力を凝縮した新しい修行体験スポットとしてオープンしました。他の多くの施設とは異なり、宗旨、宗派を問わない様々な修行や文化を経験することができます。例えば、坐禅、瞑想、写経、写仏、精進料理、朝のお勤めなど、たくさんの宿坊体験プログラムを取り揃えています。

オープン2年目の施設内は、清潔感あふれる和の空間が心地良く、客室もシングル9室、ダブル・ツイン11室、プレミアム6室と、さまざまな宿泊者に対応しています。
1階奥には、食事や坐禅がおこなえる大広間もあり、ビジネスユースとしての利用にも対応しているとのことです。

歴史とエンターテイメントが隣接するエリア

周辺エリアに目を向けると、聖徳太子ゆかりの「四天王寺」や浄土宗開祖の法然上人が住んだと言われる「一心寺」など沢山の神社仏閣が点在していて、豊臣政権時代には「てらまち・下寺町」の原型が誕生し、江戸時代には大阪城下の庶民が散策に出かける場所として大変に賑わっていたそうです。

また、数百年の時を経て紡がれる歴史の町でありながら、ターミナルスポットが隣接するなど、エンターテインメント性もたっぷりのエリアです。「天王寺」周辺には、日本一の超高層ビル「あべのハルカス」や、ナイトZOO(夜の動物園)が話題の「天王寺動物園」、東洋美術品の宝庫「大阪市立美術館」があり、1日中遊んでも足りない魅力が豊富なのです!

2018年5月18日現在

和空 下寺町を体験する

1日目

15:00

チェックイン

東京から新幹線に乗り約3時間半。

猛暑日だった為、道中でしっかりと汗をかいたのち、体験させていただく宿坊和空下寺町に到着。
ドアを通過すると心地よい涼しさとお香のかおりに包まれた空間がお出迎えしてくれました。

まずはフロントでチェックイン。
輪袈裟(首にかける袈裟の一種)と数珠のレンタルが手渡され、フロントでのチェックインも普通のホテルとは一味違う体験となりました。またフロントには護摩木(願い事を書き、お焚きあげすると願いが叶うとされる木)も販売されています。

その後、お部屋へ。
宿坊とは言うもののあくまで快適な宿泊ができるようにアメニティや設備が充実していて安心。水回りはとても綺麗でベットもふわふわ。室内で着用する作務衣に着替えると到着までの緊張がスッとほぐれ、危うく仕事であることが忘れそうになる程です。

館内のスリッパ代わりに用意された草履は、とても可愛いものでした。
お持ち帰りも可。またお土産品として購入も可能とのことです。

18:00

夕食精進料理

待ちに待った精進料理の体験!

もともと修行の一環ということもあって音を立ててはいけない(飲み込む)などマナーがありますが、こちらではあくまで宿泊施設なので、あまり気にせず美味しい料理をおもてなしいただけます。献立は一品ずつは少量でさまざまな料理が楽しめる構成。

焚き合わせ一つ取っても小芋や大根、紅葉麩や冬瓜など8つもの食材を使い、さまざまな味が楽しめる。どのお料理もお出汁が効いており、とてもあっさりしていながらも実に味わい深い。

一品ごとにアクセントとなる味付けのものが入っていて、焚き合わせのナスは醤油とごま油の風味が豊かでお野菜でありながらもしっかりと主張のあるお味でした。

精進料理というだけあって、お肉やお魚を一切使っていませんが、それを補うように一品一品の風味付けに工夫が凝らしてあり、グッと料理全体の味が引き締まります。あっさりしているだけだと単調になりがちですが、こちらでは食べていて飽きのこない、また目にも楽しい精進料理でした!

また般若湯(日本酒)、麦般若(ビール)やワインなどのアルコール類、ソフトドリンクも用意されていました。修行僧の方でも般若湯を薬として飲むこともあったようなので、お酒を楽しみながら精進料理をいただくのも良いと思います。

20:30

座禅瞑想:和空下寺町

精進料理でお腹も満たされひとやすみの後、ついに念願の坐禅体験。
美味しいご飯で緩んだ気持ちがぐっと引き締まります。

こちらの宿坊では日替わりで宗派の異なるご住職が体験指導していただけるとのこと(宗派によっては瞑想もあります)。今回は真言宗の瞑想(阿字観)を体験。

まずリラックスしながら体の軸をすっと作り心地の良い体勢をキープ。左手、左足の上に右手、右足を置く組み方を基本姿勢とし、瞑想スタート。

鼻からゆっくり空気を吸い、体に溜まった空気をスーッと口から吐いていく。これを繰り返します。なんども繰り返し行っていくうちにとても気持ちが落ち着いていくのが分かります。

この呼吸に慣れてきたところで次は自分の中のイメージも使いながら瞑想します。自分のまわりに球があるイメージを作り、吐く息でその球がどんどん広がっていきます。また途中からどんどん小さくしていく。このイメージを行いながら先ほどの呼吸を行います。

最後は今日一日を振り返りながら呼吸を繰り返します。

瞑想を終え、日常生活の中では深呼吸することが少ないこと、また一日を振り返ることがいかに少ないかということを改めて考えさせられました。

よく坐禅中は無になる。と言われていますが本来的な意味は、「考え尽くし、無になる」ということなのだそうです。一日を振り返り、集中することで新たな考え方や気持ちが芽生えてくるのかもしれません。

約1時間の坐禅は、時間が経つのがとても短く感じる体験でした。

2日目

6:30

朝のお勤め

早朝6:30、昇りつつある太陽の暖かな光と朝の冷たい空気のコントラストがとても気持ち良く、昨晩の瞑想のせいか目覚めが爽やか!

宿坊から5分ほど歩くと今回朝のお勤めをさせていただくお寺、愛染さんがあります。正式には愛染堂勝鬘院(あいぜんどうしょうまんいん)というようですが地域の方からは「愛染さん」の名で親しまれています。

お寺に着くとまずは山門(仏教寺院の入り口にあたる門)で一礼し中へ入ります。そして手水(ちょうず)と塗香(ずこう、粉末状のお香)で手や身を清め、お堂の中へ。宿坊でお借りした輪袈裟を首に、数珠を手にかけ、朝のお勤めの開始です。

厳かな雰囲気の中、ご住職自ら唱える旋律のついたお経を聴きながら手を合わせ。途中から鳴り物や妙鉢というシンバルのようなもので時折鳴らす音に囲まれ、お経を唱えながら供物を焚く護摩が始まり、最後にお焼香をして終了となります。

お堂の中で焚かれる炎、旋律のあるお経、鳴り物すべてがあいまって、非日常的な感覚に包まれました。日常の喧騒から離れることができる良い体験でした。

またお勤めの後はご住職に境内を案内していただきました。
先ほどの雰囲気とはうって変わり、冗談を交えながら見どころをご紹介されるとても愛嬌のあるご住職でした。愛染さんをあとにする際、いつまでも見送ってくださったご住職のお姿と笑顔が忘れられなく温かな気持ちになりました。

厳かな朝のお勤めと、親しみがあり地域に愛されるご住職のコントラストが印象的な体験でした。

8:00

朝食朝がゆ

朝のお勤めを終え、朝食。
宿坊に戻るとお粥をご用意いただきました。優しいお米の香りに食欲が湧いてきます。粥有十利(しゅうゆうじり)と言い、お寺ではお粥に10の効能があると言われています。例えば肌の色ツヤや血流がよくなり言葉も清く爽やかになるなど言われており、修行僧の方もよく食べられていたそうです。

さっそく口に運んでみると、昆布のダシがとても効いており風味が豊か!
そして、す〜っと体に染み渡る優しい味。5、6種類ある香物も色鮮やかでさらに食が進みます。おかわりをしてしまったのはいうまでもありません。

通常でもおかわりは自由です!

普段は急いで食べがちな朝食も、繊細な味を一つ一つ楽しみながらゆっくり味わうとこれほどまでに豊かなものになるのかと驚きました。

10:00

チェックアウト、
下寺町周辺散策ツアー

チェックアウトも完了し、最後は下寺町の散策ツアー!

地域の観光ボランティアガイドである山口さんにご案内いただきました。山口さんはこのエリアで生まれ育ち、長年生活をされている方。 とても親しみやすい方で元々は小学校の先生をされていたとのことです。

山口さんには下寺町界隈と四天王寺を巡る2時間のコースをご案内いただきました。

このエリアは多くの神社仏閣が存在しています。というのも、実はもともとこの地域も四天王寺の境内とされていたようです。先ほどご紹介した愛染さんも四天王寺の一角でした。とっても広い!

案内いただいたこのエリアにはそのほか 、

・京都と同じように舞台と滝がある清水寺
・578年から続く建設会社
・野沢菜の起源
・骨佛(遺灰で作られた仏像)

など、ここでは語り尽くせないほどのたくさんの発見とストーリーがありました。

ぜひボランティアガイドの方とさまざまな神社仏閣に足を運び歴史に触れ、その時代に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

特に聖徳太子の月命日である22日は、さまざまなイベントが催されるのでオススメです。

編集後記

和空 下寺町の宿泊体験を終えて

私自身一度も訪れたことのないエリアでしたし、また瞑想や精進料理など馴染みのないものばかりで、どの体験も非日常的でした。

何よりそれぞれの建物や体験に豊富なストーリーがあり、どれも興味深い!
また一方で心が落ち着く環境や考え方に触れることができるので、私にとってまた訪れてみたい場所になりました。

日常の喧噪を忘れ、今まで知らないストーリーに触れることができるこのエリアならば、一人での旅行もよし、グループやファミリーと通天閣で串カツを楽しんだ後に体験するもよし!
ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

和空 下寺町(わくう したでらまち)

〒543-0076
大阪府大阪市天王寺区下寺町2丁目5-12

次回予告

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